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資料 | |
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組織名 | 植物ウイルスの簡易・迅速診断キット |
技術分野 | 医工連携/ライフサイエンス , 環境/有機化学/無機化学 |
概要 |
植物ウイルスの免疫診断技術であるDAS-ELISA法において、固相としてマイクロタイタープレート表面ではなく、マイクロビーズを用いることを新たに提案しました。これにより、液相と固相の接触面積を増加させ、検出までの時間を短縮することが可能となります。 |
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【簡略図】
図2.ビーズを用いたDAS-ELISA法による検出手順
図3.ビーズDAS-ELISA法による検出結果
【背景】
植物ウイルスはその名の通り植物に感染し農産物、緑化植物等に被害を与えるウイルスをいいます。また植物は、ヒトのように、病原体を認識して抗体を作る獲得免疫機能を持たないため、一度ウイルスに感染すると治ることがありません。植物のウイルス病の主な症状は、葉の縮れや生育の抑制があげられます。これらは、ウイルスが植物体内で増殖し、正常に生育できなくなることで起こります。このため、農業生産現場では、ウイルス病による生産性の低下、外観の悪化が問題となっています。
植物ウイルス対策としては、以下の対策が考えられます。
1.ウイルス罹病株の早期発見と除去
2.ウイルス媒介ベクター(昆虫など)の適切なコントロールによる圃場管理
3.抵抗性品種を利用する
そのため、農業生産現場における、早期に安価でウイルス診断できる手法が求められてきました。
【技術内容】
本手法は、植物ウイルスの免疫診断技術であるDAS-ELISA法において、固相としてマイクロタイタープレート表面ではなく、マイクロビーズを用いることを新たに提案しています。これにより、液相と固相の接触面積を増加させ、検出までの時間を短縮することが可能となります。
また、ガラス及びポリスチレンビースにより抗体付着ビーズを作製し、検出するため、安価なウイルス検出手法となります。
・1サンプルあたり約30分の迅速な検出が可能
・プレートを用いた従来のDAS-ELISA法と比較しても同等の検出精度を確認
本技術に関する特許:植物ウイルスの検出方法と植物ウイルス検出キット(特開:2014-224729)
【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
・短時間で検出される植物ウイルスの免疫診断技術
・最小限の手順で検出が可能な簡易な植物ウイルス診断技術
・高価な試薬、機器を要しない安価な植物ウイルス診断技術
【連携企業のイメージ】
・ウイルス診断キット、試薬等を開発・販売している企業
・種苗メーカにて抵抗性品種の開発を行っている企業
【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
他種ウイルスの抗体ビーズを作製する事で、以下の活用が想定できます。
・農業生産者の現場での植物ウイルスの検出診断
・農産物の流通関係者による植物ウイルスの検出診断
また、複数のウイルスを同時検出できる手法の確立を目指している為、種苗メーカにて抵抗性品種のスクリーニング手法としても活用できる可能性があります。
【技術・ノウハウの活用の流れ】
本研究にご興味があればお気軽にお問合せください。
詳しい研究紹介を含め、連携に向けご面談等のアレンジが可能です。
【専門用語の解説】
DAS-ELISA法:試料中に含まれる抗原の濃度を検出・定量する際に用いられる方法。
イムノクロマト法:検体を滴下することで疾病の有無を見つける、抗原抗体反応を利用した検査方法。
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