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MEMSプロセスを用いた近赤外領域等で適用可能な超小型分光器

資料

MEMSプロセスを用いた近赤外領域等で適用可能な超小型分光器

組織名 国立大学法人 電気通信大学 大学院情報理工学研究科  知能機械工学専攻 菅 哲朗 准教授
技術分野 その他、ものづくり、ナノテクノロジー
概要 MEMSプロセスを利用した小型分光器について研究しています。対象の波長帯域は設計次第であり、例えば1200nm~1500nmの近赤外領域において20nmごとの分解能で分光することができます。可視光領域やより長波長域における分光方法も検討しています。小型分光器のサイズは厚さ数mm、縦横1cm程度まで小型化の目途が立っており、スマートフォンなど携帯機器にも分光器を搭載可能となります。製造プロセスが簡便でコスト性・可搬性にも優れていることが特徴です。本技術の実用化・共同研究を希望する企業を歓迎します。
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【簡略図】

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【背景】

 電気通信大学・菅研究室では、マイクロ~ナノサイズの回折格子やピラー構造、または立体らせん構造など、独自のMEMS機械構造を利用した光センサやデバイスの研究を進めています。このMEMS技術を使って、光センサや光フィルタといった光素子の設計や開発に取り組んでいます。シリコンを加工し、マイクロメートルやナノメートル寸法の微細な機械構造を持つ光素子を開発しています。材料がシリコンであれば、既存の半導体の製造工程を使えるため、光素子を安価に大量生産できるようになります。具体的な展開として、超小型分光器や高機能赤外線センサ、または、遠赤外光用の偏光フィルタなどを見込んでおり、本記事では超小型分光器についてご紹介します。

分光器や分光カメラ(ハイパースペクトルカメラ、マルチスペクトルカメラなど幅広い波長領域のスペクトル情報を取得しイメージング・可視化する装置)は産業界で広く利用されていますが、本技術では独自のMEMS機構の原理により、超小型かつ製造プロセスが簡便・コスト性・可搬性にも優れた分光手法を研究しています。

本技術の実用化・共同研究を希望する企業を歓迎します。

【技術内容】

 本研究では、Si(シリコン)の表面にAu(金)を蒸着させ、Auに凹凸構造を作ることで回折格子を形成します。この回折格子の形成は、MEMSプロセスで行います。

光が当たったときの入射角・光の波長の条件によって、表面プラズモン現象による共鳴が発生し、その共鳴によって生じた電流をディテクタ(検出器)で測定します。20181129092955.png
 ディテクタで検出する電流値のピークは、入射する光の波長・角度およびデバイス(Si)の特性によって決まります。逆に言えば、デバイスの特性と、光が照射されたときの電流値ピークの特性をあらかじめデータベース化しておけば、入射する光の波長・角度を逆行列によって導き出す(スペクトルの逆算)ことができます。
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20181129093121.png【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性) 

 ■従来の小型分光器は、回折格子で分けた光をフォトディテクタで検出しています。そのため、光を分散させるために光路長が必要であり、小型化に限界がありました。本技術では、電流値を測定するディテクタを用いており、デバイスとして一体化しているため、その課題を解決しています。また、入射角度を操作するためのアクチュエータも内蔵したワンチップ化を実現しています(MEMSアクチュエータ以外にも入射角度を操作する手法も検討しています)。厚さ数mm・縦横1cm程度の分光器の実現可能性について目途が立っています。

20181129093144.png ■本技術ではMEMSプロセスを用いてデバイスを作成していますが、MEMSプロセスとしては産業界で普及している一般的な手法です。そのため、低コストであり、量産プロセスへの適用に向けた敷居は低いと言えます。

 ■本手法による分光器の測定精度の妥当性は、波長可変レーザおよび回転ステージによる入射角度の走査機構を用いて検証しています。

20181129093205.png ■適用可能な波長域として、例えば1200nm~1500nmの近赤外領域で分解能20nmを実現しています。分解能はさらに改善できる可能性があります。また、赤外領域や可視光領域など、より長波長領域・短波長領域における分光器の実現も検討しています。

【連携企業のイメージ】

本技術の実用化・活用、共同研究へ意欲的な企業様を歓迎します。
例えば、以下に該当する企業様と連携可能です。
1) MEMSプロセスを用いた研究開発などを行っており、新しい製品開発に関心がある企業様。
2)分光器やハイパースペクトルカメラ等の開発・販売を行っており、本技術を用いた製品開発・用途開拓に関心がある企業様。
3)分光器の活用ニーズをお持ちの企業様や研究機関等。
4)その他、本研究シーズの活用に関心がある企業様。

【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ) 

・小型であるため、スマートフォンなどの携帯機器への搭載も原理的に可能です。可搬性に優れており、例えば食品品質など身の回りの物の品質をチェック可能になります。
・ハイパースペクトルカメラ/マルチスペクトルカメラなどの2次元空間情報領域を対象としたスペクトル情報の取得へも展開可能性が見込めます。
・シリコンで赤外線を検出できるので、LSI信号処理回路と統合して生体信号の赤外計測システムなどに応用可能と考えられます。

【技術・ノウハウの活用の流れ】

 お問い合わせ後、本技術の詳細なご説明や試作品のご紹介をさせていただきます。また、MEMSプロセスなどに関わる技術相談についても対応可能です。お気軽にお問合せくださいませ。

【専門用語の解説】

(表面プラズモン共鳴)
 表面プラズモン共鳴(英: Surface Plasmon Resonance、略称:SPR)は、入射光によって誘導される自由電子の集団振動です。共鳴条件は、光量子(フォトン)の周波数が、正電荷の周期的に振動する表面電子の自然周波数と一致する時に達成されます。

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