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スマートフォンを利用した触覚ナビゲーション

資料

スマートフォンを利用した触覚ナビゲーション

組織名 国立大学法人 電気通信大学 大学院情報システム学研究科 野嶋 琢也 准教授
技術分野 IT
概要

 多くのスマートフォンが備えている機能を活用して、目的地の住所を入力するのみで、視覚に頼ることなく、1)目的地までの距離、2)目的地の方位、3)近づいているか遠ざかっているか、を触覚提示によりナビゲーションするスマートフォン用ソフトウェアを研究しています。本技術の利用により、従来の観光に探索的要素を付与した新しい観光用・ナビゲーション用のサービスとして期待できます。本技術の実用化を希望する企業を歓迎します。

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【簡略図】
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【背景】
 近年、スマートフォンなど携帯端末が普及し、利用者に対し、目的地までのルートや経路情報を提示するナビゲーションサービスが増加しています。多くのナビゲーションサービスは、端末上の液晶画面に画像情報やルート情報などを示すものですが、利用者の視覚を奪うために、周りの景色を楽しむ観光用途や、更なる利便性が求められるナビゲーション用途において、改良の余地があります。
 本テーマは、スマートフォンを用いた「触覚提示」ソフトウェアにより、観光をより楽しむことができるとともに、更に便利なナビゲーション機能を実現することを目的としています。

【技術内容】
スマートフォンへインストール可能なソフトウェアです。
1)目的地までの距離、2)目的地の方向、3)近づいているか遠ざかっているか、
を触覚提示によりナビゲーションすることが可能です。

多くのスマートフォンには、位置情報や方角情報を取得する機能が備わっており、また、振動子も内蔵されています。
ナビゲーションの手順は以下の通りです。

 1)目的地情報を入力する。
 2)スマートフォンの機能により現在地と目的地までの方角情報を取得する。
 3)「目的地までの距離情報」、「方角情報」、「近づくあるいは遠ざかるなどの行動」に応じて、
   振動子のソフトウェア制御により触覚提示方法を変え、ナビゲーションする。

ソフトウェアをインストールさえすれば、システムは動作します。詳細の仕様はお問い合わせください。

【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
1)携帯画面からのナビゲーション機能との比較

 a)視野が携帯画面に奪われます。例えば、ルートを正しくたどっているかを確認するために、何度も携帯画面を確認するといった行動を誘発してしまいます。

  →本技術では確認の必要はありません。

  →目的地が決まっているが、周辺をぶらぶらと散策したい観光用途では、
    周りの景色を楽しむことができます。また、利用者が経路を主体的に設定できます。

  →携帯電話に夢中になったために周囲の危険に気づかず、
    交通事故が発生するケースが後を絶ちませんが、
    本技術では視野が広がるため、交通面の安全につながります。

 b) 「地図を読む」という行為、少なくとも地図画面と周囲景色とを一致させる、空間把握が必要です。。

  →本技術では方位や距離が直感的にわかるため、地図を読む必要はありません。
    利用者の安心感や、目的地までのルートを自ら探す「探索感」にもつながります(感性評価の実験済み)。

2)他の触覚ナビゲーションデバイスとの比較

 a)多くの触覚ナビゲーションの研究では、複数の情報提示には複数のアクチュエータが必要です。
  →本技術では、スマートフォン内蔵の振動子のみです。

 b)多くの触覚ナビゲーションの研究では、装着型メガネや、腰装着型のベルトなど、
   大型の特殊デバイスが必要です。
  →本技術では、スマートフォンのみです。
  
 c)多くの触覚ナビゲーションの研究では、移動方向の提示を主目的としたものがほとんどです。
  →本技術では、目的地までの方向に加え、距離も提示可能です。

 以上のように、多くの触覚ナビゲーションは、その必要性が叫ばれながらも様々な課題(特に、専用のハードウェアを要する点など)を抱えているために、実用化の例は少ないですが、本技術ではその手軽さ・完成度から、実用化の見通しが立っています。

【連携企業のイメージ】
例えば、下記の企業に対してご提案が可能です。
 1)スマートフォンを用いたアプリケーションを開発している企業
 2)GPS・地図情報などを用いたナビゲーションシステムを開発している企業。
 3)観光用途向けのアプリケーションを開発している企業。
 4)他、本技術の実用化を希望する企業。

【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】

 Webからダウンロードできるスマートフォンアプリケーションとして実用化が可能です。観光用途や、ナビゲーション用途に適用可能です。

【技術・ノウハウの活用の流れ】

 本ソフトウェアは実用化段階に達しており、フィールド試験も進めています。
お問い合わせいただければ、研究室にてデモンストレーションの実施や、詳しい内容をご紹介いたします。

【専門用語の解説】

(触覚提示)
 特にバーチャルリアリティ分野(VR)で、近年研究が活発に進められています。振動や力覚などを、特殊な出力インタフェースを通じて提示し、人間に直感的な情報を与えることが可能です。触覚ディスプレイ、触覚マウスなどが代表例として挙げられます。本技術では、振動子により、触覚提示を行なっています。

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