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高分子シート担持型パラジウム水素化触媒

資料

高分子シート担持型パラジウム水素化触媒

組織名 国立大学法人 電気通信大学 基盤理工学専攻 脳科学ライフサポート研究センター 牧 昌次郎 准教授
技術分野 環境/有機化学/無機化学
概要  パラジウムを用いた新しい水素化触媒を研究しています。1)加水素分解反応を伴わない水素化反応、2)置換数を選択可能な水素部分添加、3)繰り返し利用が可能(リユース)、4)触媒使用量の低減(リデュース)、5)回収・再活性化が容易(リサイクル)、6)低発火性、7)量産が容易、8)低価格、を実現しています。有機合成反応、脱硝触媒(NOxの還元除去)、脱硫触媒、電極材料などに活用可能です。本技術の実用化を希望する企業を歓迎します。
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【簡略図】
担持型パラジウム水素化触媒.jpg【背景】
 水素ガスを還元剤として化合物に対して水素原子を付加する反応は水素化反応と呼ばれており、有機合成におけるベンジル基の脱保護、水素添加反応、石油の接触改質、窒素の水素化によるアンモニアの合成、一酸化炭素の水素化によるメタノールの合成など、様々な用途で利用とされています。
 しかしながら、水素化反応には通常触媒を利用するが、触媒が粉末であるための問題点や、脱保護以外の有機合成に使いにくいという欠点がありました。
 本技術では、上記の課題を解決する、新しい水素化触媒をご提案します。

【技術内容】
 新しい機能を持った水素化触媒を生成する技術です。原理は以下の通りです。
 粉末状ではなく、高分子シートなどへ金属触媒を担持させる点が、既存技術と大きく異なります。

1)パラジウムおよび金属イオン(白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウムまたはレニウム)を含む溶液を作る。
2)上記の溶液へ、高分子シートを浸し、溶液を染みこませる。
3)溶液を染みこませた高分子シートを、水素ガス雰囲気下に入れる。
4)高分子シート内に、遷移元素触媒ができる。
  遷移元素触媒は、パラジウム及び金属イオンから構成されるアモルファス状のナノ合金であり、活性が高い。
paradium_make.JPG【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
 既存の水素化触媒に対する優位性は以下の通りです。

1)加水素分解反応を伴わない水素化反応
 -有機合成において、水素化反応を行った場合に、
   ベンジル基(保護基)が外れてしまうケース(脱保護)があります(加水素分解と呼ばれます)。
   本技術では水素化の必要部分のみへ水素添加が可能なため保護基が外れません。

2)置換数を選択可能な水素部分添加
 -3置換および4置換二重結合を還元することなく、
   1置換および2置換のみの二重結合を選択的に還元することができます。
paradium_.JPG3)繰り返し利用が可能(リユース)、
 -通常、パラジウム水素化触媒の形状は粉末型であり、反応後は濾紙やセライト等、
   フィルターを通して除去する必要があり、毎回使いきりです。
   本技術では粉末型ではなく綿状であり、除去する必要はありません。
   そのため失活するまで繰り返し利用することが可能です。

4)触媒使用量の低減(リデュース)、
 -ポリプロピレン不織布は、有機溶媒を吸収しやすく、かつ、触媒の有効表面積が広がるため、反応性に優れています。
   少量の触媒使用量で十分な効果が得られます。

5)回収・再活性化が容易(リサイクル)、
 -触媒が不織布に固定されていることから、回収・再活性化が容易です。

6)低発火性
 -粉末型では発火性が大きな問題となっています。
  本技術では、発火性が低く、安全性に優れています。ドライヤー等の熱風乾燥を行っても発火しません。

7)耐久性
 -触媒物質は不織布内部まで入りこんでおり、物理的接触による脱落等が生じにくく、耐久性に優れています。

8)量産が容易
 -不織布に溶液を浸透させて水素ガス中に保持するのみの簡易工程です。
 -不織布に吸収させる溶液の濃度・量で担持触媒量を簡単に制御可能です。
 -特殊な装置は必要ありません。

9)低価格
 -3R(リユース・リデュース、リサイクル)が可能なこと、量産が容易なこと、及び、
   担持する不織布が安価なポリプロピレンで済むため、安価です。

【連携企業のイメージ】

 本技術の実用化を希望する企業を歓迎します。例えば、以下の企業へご提案が可能です。

1)水素化触媒を利用しているが、触媒使用量の低減・繰り返し利用・リサイクルなど、コスト削減を希望する企業
2)水素化触媒を利用しているが、発火性を問題視している企業。
3)有機合成の研究を行っている企業(特に多段階合成)
4)脱硝触媒を研究している、あるいは探索している企業
5)水素化触媒を研究している、あるいは探索している企業
6)水素添加反応において課題を持っている企業
7)電極材料を研究している企業
8)ほか、新規の触媒技術を元にした事業展開に意欲がある企業

【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
水素添加反応に係る様々な用途へ適用可能です。例えば、以下の用途で適用可能です。

1)多段階の有機合成反応
 多段階の有機合成において、保護基を外さずに部分的な水素化が可能です。また、目的とする置換数の部分のみを選択的に水素化することにより、今まで出きなかった有機合成反応を実現可能です。

2)脱硝触媒
 NOx、SOxの脱硝触媒として、自動車用途、火力発電所、大型ボイラーの 排ガス浄化用途に適用可能性があります。担体を耐久性の高い物質(カーボンフェルト等)にすることにより、長期間の利用が期待できます。 (安全性など評価研究が必要です)

3)脱硫触媒
 硫黄などの不純物を含む石油溜分を、触媒の存在下で水素と反応させることにより、
 除去することが可能です。

4)触媒を用いた電極材料
 カーボンフェルトへ担持することにより、電極材料として適用可能性があります。

【技術・ノウハウの活用の流れ】
 試作品は既に出来ています。お問合せ後、技術面談にて詳しい技術内容をご説明させていただきます。また、本テーマに限らず、有機合成や触媒に関する技術相談にも対応可能です。

【専門用語の解説】
(脱硝)
 自動車・ボイラーなどの排ガス中から、窒素酸化物を除去することです。

(NOx(窒素酸化物)、Sox(硫黄酸化物))
 NOxは人体への悪影響や大気汚染、温室効果、オゾン層の破壊などの原因、SOxは大気汚染や酸性雨などの原因となる有害物質です。いずれも環境規制の対象として近年課題視されています。

(脱硫)
 石油工業やガス工業において、原料、製品に含まれている、有害作用を持つ硫黄分を除去することを指します。特にガソリンなどの場合には硫黄分が多いと加鉛効果が低下し、重油などの場合には、燃焼時に有害な亜硫酸ガスを発生させ、公害の原因となります。

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