トップページ > 開放特許 > オノマトペを利用した言語イメージ判定システム
資料 | |
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組織名 | 国立大学法人 電気通信大学 情報理工学研究科 坂本 真樹 教授 |
技術分野 | IT |
概要 |
「ふんわり」「さわさわ」などのオノマトペは、言語の音によって音声だけでなく心情や様子なども表す言語表現です。これらの表現と、五感イメージの結びつきが成立する背景として、音と意味の間の体系的な関係性があります。これらの関係性を用いて、言語音が喚起する「あやふや」なイメージを客観的に評価する手法を確立しました。商品の官能評価、文芸作品の創作支援、宣伝広告のキャッチコピーなど様々な用途に適用可能です。本技術の活用・実用化に意欲的な企業を歓迎します。 |
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【簡略図】
【背景】
日本語でよく使われる「ふんわり」「さわさわ」などのオノマトペ(擬音語・擬態語)は、言語の音によって、音声だけでなく心情や様子なども表す言語表現です。これらの表現と、五感イメージの結びつきが成立する背景として、音と意味の間の体系的な関係性があります。オノマトペは、人間の心理を醸し出す表現手法とも言えます。
本テーマでは、オノマトペの効果を定量的に評価することにより、商品の官能検査や、文学作品の言語表現、宣伝広告のキーワード表現など、多くの場面で活用できるシステムをご提案します。
※関連特許:
名称 :オノマトペのイメージ評価システム、イメージ評価装置、およびイメージ評価用プログラム
出願番号:特願2009-102796
【技術内容】
ユーザが入力したオノマトペ表現を解析し、音素(単語を構成する音韻の要素)ごとに、各々の音が喚起すると予想されるイメージを組み合わせたものを評価します。
【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
オノマトペを利用した言語イメージ判定システムは他になく、構築するには認知心理学に関する技術ノウハウと、オノマトペに関する豊富なデータベースが必要です。坂本准教授は長年の研究からこれらを持ち合わせており、また、本システムに関する特許を既に出願しています。
【連携企業のイメージ】
本技術の活用・実用化を希望する企業を歓迎します。例えば、以下に該当する企業へご提案可能です。
1)商品開発を行っており、ユーザの感想を基にした官能評価を行いたい企業。
2)文芸作品を販売している出版社など。
3)広告・マーケティングを業務としている企業
4)他、本技術の活用、実用化に意欲がある企業。
【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
オノマトペを利用した様々な用途へ適用可能です。(下記:例)
1)商品の官能評価
商品をユーザが手に取った時に、人によって様々な表現(オノマトペ)で感想が出てきます。例えば、枕を作るとして、「やわらかい=かたい」のほかに、「ふわふわ」「ごわごわ」「さらさら」などの表現があったり、プリンを作るとして、「なめらか」「ぷるぷる」「ツルツル」「とろり」などの表現があります。
これらの個人ごとに異なる感想は、アンケート結果だけでは十分にまとめきれません。このような感想を本システムによって開発現場へ詳細にフィードバックすることにより、ユーザのニーズに合わせた商品開発に役立てることが期待されます。
2)文芸作品(小説・詩歌・絵本・漫画など)での創作支援
読者が想像に頼らざるを得ない文芸作品では、創造性または具体的な情景描写を必要とするケースが多々あります。読者に特定のイメージを喚起させるためにオノマトペ表現が有効ですが、創作性・独創的で斬新な表現のほうが読者の印象に残り、より具体的なイメージが喚起されます。読者にとって斬新かつイメージがわきやすい、作品名や作品中で使う表現の創作支援に本システムを適用することができます。
※例:「崖の上のポニョ」「ゲゲゲの鬼太郎」「スフラン」「フレア」など。
3)多種多様な企業の宣伝広告
企業の宣伝広告では、新しい表現が常に求められます。商品名や商品広告に使われるキャッチコピーは、できるだけ簡潔な表現で、なおかつそれを見た人がすぐに商品のことを理解できるような具体的な描写力を持ち、インパクトのある表現であることが望まれます。消費者の記憶に残りやすく、かつ商品の特徴が伝わりやすい適切な商品名や広告コピーを創作・支援するための支援ツールとして本システムを用いることができます。
【技術・ノウハウの活用の流れ】
基本的なソフトウェアは既に確立しています。お問い合わせ後、デモンストレーションや技術の詳細説明などさせていただきます。
【専門用語の解説】
(オノマトペ)
擬音語と擬態語の総称です。
擬音語とは、物が発する音を字句で模倣したものであり、例えば、「メーメー」であれば「羊」、「ドキドキ」であれば「心臓の鼓動」、「シトシト」であれば「雨」、ソヨソヨであれば穏やかな風火など、対象となる物や様子などを人間の心理へ直感的にイメージさせます。
擬態語とは、状態や感情などの音を発しないものを字句で模倣したものであり、例えば、「しいん」であれば「静寂」、「ばらばら」であれば「散らばっている様子」、「めろめろ」であれば「惚れ込んでいる様子」、「たっぷり」であれば「豊かで余裕のある様子」などを人間の心理へ直感的にイメージさせます。
オノマトペには相当数の表現がありますが、本システムではこれらの表現を網羅したデータベースを構築しています。
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