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開放特許

触媒による炭化水素の熱分解促進を利用した大気圧DLC

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触媒による炭化水素の熱分解促進を利用した大気圧DLC

組織名 国立大学法人 電気通信大学 電子工学科 田中 勝己 教授
技術分野 ものづくり、環境/有機化学/無機化学
概要  触媒により炭化水素ガスの熱分解を促進し、金属などに炭化水素膜(DLC)を成膜する技術を確立しました。1)真空チャンバ・プラズマ発生装置を使用しないため低コストです。2)炭化水素の成分比によってDLCの硬さや滑らかさを調節できます。3)円筒内部など3次元形状にも選択的に成膜可能です。4)大量処理が可能なため、量産性に優れています。5)密着性に優れています。本技術の実用化を希望する企業を歓迎します。
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【簡略図】
触媒を用いたDLC.jpg
【背景】
ものづくり産業では、金属の表面の物性を高めるために、様々な表面処理技術が開発されています。昨今では特に、新しい表面処理技術として、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)が注目を浴びています。DLCは、炭化水素からなる硬質膜であり、以下の優れた物性を有しています。
1.    硬い/摩耗に強い。
2.    薬品に強い/腐蝕に強い。
3.    表面が滑らか/低摩擦。
4.    紫外線遮断性がある。
5.    ガスを遮断する/電気を通さない。
 その優れた物性から、様々な用途における表面処理技術として活用されていますが、DLCの成膜には炭化水素をプラズマで分解するために、高額な真空装置が必要であり、普及が妨げられていました。また、炭化水素を熱分解する手法も考案されていましたが、通常は1300℃以上でなければ熱分解できないため、よほど融点の高い材料でなければ適用できず実用的ではありませんでした。
 本テーマは、触媒によって炭化水素ガスの熱分解を促進し、DLCを大気圧下・800℃程度で基板上に成膜する技術です。

【技術内容】
本技術は、以下の4ステップで成り立ちます。
1)DLCを成膜したい基板(金属等)に、触媒を塗布し、炉心管内に入れます。
2)炉心管内に、炭化水素ガス(メタンなど)を入れます。
3)電気炉によって、炉心管内を加熱します。
4)炉心管内にて、炭化水素ガスが触媒によって低温で熱分解され、基板上にDLCが成膜します。

触媒によるDLC原理.JPG

【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
DLCを成膜する技術として、プラズマCVD法、あるいはPVD法と呼ばれる手法が主流です。
本技術では、以下の強みがあります。

1)真空チャンバー、プラズマ発生装置を用いないため、低コストです。
 ‐プラズマCVD法、PVD法では必須です。ランニングコストにおいても、本技術ではガス代と少量の電気代程度と安価です。
2)炭化水素の成分比によって、DLCの硬さや滑らかさを調節できます。
 ‐ガス中の水素含有量を増やすことにより、滑らかさを向上させることが可能です。
  特に、滑らかさ(耐摩擦性)が重要視される部材に向いています。
3)円筒内部など3次元形状にも選択的に成膜可能です。
 ‐プラズマCVD法、PVD法では円筒内部は困難です。
4)大量処理が可能なため、量産性に優れています。
 ‐大型の電気炉を用意すれば、成膜したい複数の基板を一括で処理可能です。
5)密着性に優れています。
 ‐基板と強固に接合されるため、剥がれません。

また、小型であり、卓上に置けることも特徴です。

【連携企業のイメージ】
本技術の実用化を希望する企業を歓迎します。例えば、以下に該当する企業へご提案可能です。
1)DLCを低コストで大量に成膜したい企業。
2)複雑形状(円筒・金型・ピストンリング等)へDLCを成膜したい企業。
3)摺動部材など、耐摩擦性に優れた表面処理を施したい企業。
4)新しい表面処理技術を元にした事業展開に意欲がある企業。

【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
DLCの優れた物性を生かして、以下の用途などが考えられます。
1)耐摩耗、耐摩擦性 :ドリル工具、機械部品など。
2)潤滑性         :ピストン、シリンダーなど。
3)耐食性          :薬品保存容器、機械ローラーなど。
4)低疑着性        :金型など。
5)ガスバリア性      :容器など。
6)形状の自由性    :円筒内部など。

※低融点であるプラスチック素材へは適用できません。

【技術・ノウハウの活用の流れ】

試作機や成膜サンプルが既にあるため、お問い合わせいただければ研究室をご案内いたします。過去に取得した物性データ/実験データなどもご紹介させていただきます。また、DLCを成膜したいサンプルのご希望などあれば、成膜試験などご相談に対応させていただきます。

【専門用語の解説】
(DLC)
 炭化水素あるいは炭素の同素体(アモルファス)からなる硬質膜であり、様々な優れた物性を有しています。
DLC膜の構造として、ラマンスペクトルが1390cm-1付近のDバンドと1530cm-1付近のGバンドの2種類のピークが現れることが知られています。本技術のラマンスペクトル像は下記の通りであり、DLCが生成されていることが分かります。

スペクトル画像.JPG(触媒)
 特定の化学反応を早める用途に用いられ、自身は反応の前後で変化しないものを指します。本技術では、触媒により、炭化水素の熱分解反応を促進しています。これにより、低温で成膜を可能にしています。

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