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開放特許

血液型がなく感染の心配がなく長期保存が可能な人工血液”HemoAct™”の研究

資料

血液型がなく感染の心配がなく長期保存が可能な人工血液”HemoAct™”の研究

組織名 中央大学 理工学部 小松 晃之 教授
技術分野 医工連携/ライフサイエンス
概要

血液型がなく、感染の心配もなく、長期保存が可能で、必要時にいつでも使用できる「人工血液」を開発しました。合成方法は簡便で、収率は高く、特殊な製造装置は一切必要としません。高純度ヘモグロビンを原料として使用します。超高齢社会に突入した我国では、今後輸血液の確保が厳しくなるため、大きな需要が見込める技術です。本技術の実用化・活用に意欲ある企業を歓迎します。

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【簡略図】
20151125092613.png【背景】
現在、日本では輸血用血液の85%が50歳以上の患者さんに使われています。今後少子高齢化が進み、輸血を必要とする高齢者の数が増え続け、献血できる若年層の人口が減少すると、2027年には”年間89万人分の血液が不足する”と予測されています。さらに、赤血球の保存期限は3週間と短いため、震災などの大規模災害時に必要量の血液が確保できない状況に陥る危険性があります。
そこで、血液型がなく、感染の心配もなく、長期保存が可能で、必要時にいつでも使用できる「人工血液”HemoAct™”」を開発しました。合成方法は簡便で、収率は高く、特殊な製造装置は必要としません。良質な結晶ができる高純度ヘモグロビンを原料として使用します。これまで欧米でいくつかの製剤が合成されてきましたが、血圧亢進などの副作用があり、実用化にいたっていません。
本技術の製品化・活用に意欲ある企業を歓迎します。

【技術内容】
赤血球から取り出したヘモグロビンに、血清から取り出したアルブミンを3個架橋させた人工血液です。
20151125092833.png3次元構造、AFM像、TEM像は下記の通りです。
20151125092851.png製造した製材は下記の通りです。
20151125092913.png物性値は下記の通りです。
20151125092931.png【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
・分子の表面電荷が低いため、副作用(血圧亢進)がありません。
※表面電荷が大きいと、血管壁内にあるNOと結合し、血圧が上昇します。
・血液型がないためクロスマッチングが不要です。
・長期保存が可能です。溶液状では室温、冷蔵ともに保存できます。
フリーズドライで粉末状にすることも可能です。
・合成方法が簡便で収率は高く特殊な製造装置は不要です。
そのため量産を想定した場合に低コストです。
・良質な結晶ができる高純度ヘモグロビンを原料として使用します。
高純度ヘモグロビンはウシ・ブタなどの血液から取り出すことも可能です。
・酸素親和性は調整可能です。(P50 = 8~35Torr)

【連携企業のイメージ】
本人工血液の製造・実用化に意欲ある企業と連携を希望します。

【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
代表的な用途は輸血用ですが、他にも様々な状況で活用可能です。
・出血ショック時の蘇生液、術中出血時の補充液
・救急車内での酸素供給液
・心不全、脳梗塞、呼吸不全などによる虚血部位への酸素供給液
・移植用臓器の灌流液や保存液
・人工心肺など体外循環回路の補填液
・液体換気の循環液、解毒剤(CN-、CO)
・癌治療用増感剤
・再生組織細胞への酸素供給液
・気象血液型患者、獣医領域

【技術・ノウハウの活用の流れ】
本技術の活用や製品開発に興味がある方はお気軽にお問合せください。
技術詳細をご紹介させていただきます。

【専門用語の解説】
(人工血液)
人工的に製造した血液で、主に外科手術での輸血の際に血液の代用として用いられる液体として世界的に期待されていますが、副作用の問題を主要因としていまだ実用化には至っていません。

(血清アルブミン)
血清中に多く存在するタンパク質の一つです。分子量約66,000。血清中には多くのタンパク質が存在しますが、血清アルブミンはその約50~65%を占めます。薬物や代謝産物を貯蔵・運搬する役割を担っています。

(ヘモグロビン)
ヒトを含む全ての脊椎動物や一部のその他の動物の血液中に見られる赤血球の中に存在するタンパク質です。酸素分子と結合する性質を持ち、肺から全身へと酸素を運搬する役割を担っています。

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