[簡略図]
[背景]
インターネット・モバイル通信の進展に伴い、動画を用いてユーザの興味を引き出すマーケティング手法が注目を浴びています。しかしながら、動画はデータ量が大きいゆえに視聴環境に様々な制限がかかるため、動画マーケティングの有効活用はまだまだ未成熟な状況です。
また、最近では、遊園地や動物園、水族館などのテーマパークや、各地域自治体の観光地・観光施設などで、先端的なIT技術/動画配信技術を用いて集客率/回遊性の向上を目指す取り組みが活発化しています。
株式会社Gnzoは、国立大学法人電気通信大学・笠井研究室の動画配信技術「ファブリックビデオ(fabric video)」を基にした研究開発およびサービス化を行っています。
ファブリックビデオは、通常のインターネット回線で、たくさんのビデオを、高画質かつ同時に視聴可能なため、様々な動画マーケティングに活用可能な先端技術です。
ユーザが好みの視聴スタイルを選択できるため、ユーザインタフェース性にも優れています。
ファブリックビデオは、テーマパークや観光地・観光施設向けへの動画マーケティングの応用として、以下の効果が期待できます。
1)ホームページ上で効果的な動画マーケティングを行うことによる集客率向上
2)テーマパーク・観光地の魅力を来訪者がスマートフォン/タブレット端末上で
リアルタイムに閲覧することによる回遊性向上、
テーマパーク/観光地の施設担当者/集客担当者/自治体担当者や、
テーマパーク/観光地向けのマーケティング支援・提案活動を行っている企業、
他、本技術の活用を希望する企業へご提案いたします。
※株式会社Gnzo
電気通信大学 笠井研究室が開発した『fabric video(ファブリック・ビデオ)』の事業化を主目的として、2010年2月に株式会社Gunzooとして創設、同年10月に米国で開催された 「TechCrunch DISRUPT サンフランシスコ」にて事業内容を発表いたしました。その後、2012年1月に株式会社Gnzoに社名を変更、同年2月にiPhoneアプリ 「Gnzo」をリリースいたしました。
[技術内容]
【今までの複数動画配信】
サーバーにある動画は、別々のネットワークで、別々に配信処理がされ、ブラウザでは読み込まれた順に再生されます。そのため、動画の数が多いほど負荷が大きくなります。
【ファブリックビデオでの複数動画配信】
ファブリックビデオでは、サーバー側で複数の動画を一つの映像に結合し配信することができます。そのため、クライアント側の処理量が少なく、各動画は同時に再生され、音声とも同期がとれた状態でブラウザに表示されます。サーバー側で処理するため、視聴者側では通常のブラウザがあれば閲覧が可能です。
複数動画を使用する場合、ネットワークやメモリ量の負荷を大幅に低減できます。
そのため、通常のインターネット回線でも快適な視聴環境を実現できます。
[技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)]
ファブリックビデオは独自の動画配信技術であり、以下の特徴があります。
1)複数の高画質動画を同時に一覧で閲覧できます。
2)ユーザが見たい動画を選択する、あるいは拡大表示する、一つの動画を時系列別に表示するなど、ユーザの指向に合わせた視聴ができる。
※HTML5やFlashと組合せることにより、「表示している複数の映像コンテンツをカーソル操作などで移動すること」や「ズームイン、ズームアウトに応じて音響・音声が変化すること」などのような表現が可能になります。
3)出力映像はH.264/AVCに準拠するため、一般的なWebブラウザやPCアプリ、映像機器、モバイル機器等で再生できる。
また、通常のインターネット回線を利用できる。
[連携先のイメージ]
技術の活用を希望する自治体/企業を歓迎します。
例えば、以下に該当する自治体/企業へご提案可能です。
1)地方自治体の観光振興担当者/広報担当者
2)テーマパークの運営担当者/広報担当者
・遊園地、水族館、動物園、美術館など。
3)スポーツ施設の運営担当者、場内ビデオの上映担当者。
・野球場、サッカー場、ラグビー場、すもう、ボクシングなど。
・スポーツジムなど。
4)観光地・テーマパーク向けのマーケティング支援を実施している企業
※本技術の観光地・テーマパーク向けの提案について、連携できる企業を歓迎します。
5)他、本技術を組み込んだシステムを提案したい企業。
※本記事では観光・テーマパーク向けの用途として掲載しておりますが、
コア技術である動画配信技術を基に、他にも様々な用途へ応用可能です。
本技術と組み合わせたシステム開発・ビジネス展開を希望する希望を歓迎します。
[技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)]
観光地・テーマパーク向けの応用として以下の通り活用可能です。
1)ホームページ上の動画マーケティングによる集客率向上
例えば遊園地を例にした場合に、遊園地の各アトラクションのデモ動画を高画質で一覧表示することが可能です。従来は静止画が主ですが、動画を活用することにより、魅力をより効果的に視聴者へ伝えることができます。 また、高画質の動画を配信することにより、低画質動画よりも視聴者の興味を喚起することができます。
ユーザが動画を視聴し、実際に行きたくなる現実感を疑似的に体験することにより、集客率向上に繋がることが期待できます。
また、最新の動画を逐次掲載することにより、リピーターの獲得にもつながります。
2)来訪者への動画ナビゲーションによる回遊性向上
スマートフォンやタブレット端末でも視聴が可能です。遊園地を例にした場合、来訪者は各アトラクションの紹介動画や進行中のイベント動画などをリアルタイムで簡単に視聴でき、興味を喚起し、行動へ繋げる(脚を運ぶ:回遊性向上)ことが期待できます。
※その他、ファブリックビデオは下記の用途へ応用可能です(例示)。
[技術・ノウハウの活用の流れ]
お問い合わせ後、デモンストレーションや技術の詳細説明、今までのファブリックビデオの導入事例のご紹介など、活用のご提案をさせていただきます。
[専門用語の解説]
【エンコーダ】
ある形式のデータを一定の規則に基づいて別の形式のデータに変換する装置やソフトウェアです。
【H.264/AVC】
動画データのうち、圧縮効率の良い形式。携帯電話のテレビ電話といった低速・低画質の用途から、ハイビジョンテレビ放送などの大容量・高画質の動画まで幅広いビットレートに対応しています。タブレットPCやスマートフォンなどでも利用されています。
【動画マーケティング】
近年のソーシャルメディアによる動画マーケティングに関する調査として、以下の結果が発表されています。

参考:MediaMind(2012年6月)
表からわかるように、ビデオ広告のクリック率は静止画のバナー広告と比べてその効果は高く、またECサイトで商品動画を利用したことで有名なZapposは、動画が掲載されていない商品と比較して最高で30%コンバージョンがアップしたと発表しています。動画の活用による効果的なマーケティング手法の実現がビジネス成功のトレンドとなっています。