トップページ > 企業の技術・ノウハウ > ゲーム、アート制作など、エンターテイメント分野でも 活躍する小型ハンドヘルドな 広視野・長距離・低消費電力の3D-LiDAR
資料 | |
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組織名 | Dolphin株式会社 |
技術分野 | MRデバイス/光計測デバイス |
概要 |
Dolphin D5 Liteは、Dolphin株式会社が開発したパーソナル向けの3D-LiDARです。軽量・コンパクトでありながら、H60×V34の広角走査角で、屋内外や強い太陽光環境でも76m先まで高精度な検知が可能です。リアルタイムで3D空間情報を取得し、2.5Wattの低消費電力でUSB充電ポート駆動ができます。モバイル端末との連携が簡単で、CG制作、ゲーム開発、マッピング、エンターテインメント制作など多岐にわたるアプリケーション開発に利用できます。 |
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概要
Dolphin D5 Liteは、Dolphin株式会社が開発したパーソナル向けの3D-LiDARです。軽量・コンパクトでありながら、H60×V34の広角走査角で、屋内外や強い太陽光環境でも76m先まで高精度な検知が可能です。リアルタイムで3D空間情報を取得し、2.5Wattの低消費電力でUSB充電ポート駆動ができます。モバイル端末との連携が簡単で、CG制作、ゲーム開発、マッピング、エンターテインメント制作など多岐にわたるアプリケーション開発に利用できます。
簡略図
背景
これまで実応用されている3D-LiDARは主に産業用途や車載用途に限られ、測距機能の利用のみに特化されており、個人が手軽に利用できるLiDAR製品は存在しませんでした。Dolphin株式会社は、3D-LiDARを個人がパーソナルな用途で、またはアート作品の制作などこれまでには応用されてこなかったクリエイティブな分野で利用できるようにと考えました。
これを実現するには、多くの技術的な課題に取り組む必要がありました。例えば、ビジュアルな画質、リアルタイムな応答、様々な環境での安定性、手持ち可能な軽さ、スマートフォンでも駆動可能な低電力、手のひらサイズなどです。当然ながら、日常の使用においてもっとも信頼性の高いレーザーの安全性に従うことが不可欠です。
この目標を達成するために、Dolphin株式会社は過去4年間で数々の技術革新を実施し、それにより量産に耐えうる世界初のパーソナル用途3D-LiDAR「Dolphin D5 Lite」を生み出しました。
技術内容
Dolphin D5 Liteの優れた性能は、Dolphin株式会社の磁界共振型アクチュエータに基づいています。これにより、最大水平視角60度と最大垂直視角34度でスキャンが可能で、屋内外のあらゆる環境で動作します。太陽光環境でも76mまで検知できます。
Dolphin D5 Liteは単一光子を検知する能力を備えていますので、検出性能が表面反射率に左右されにくい特徴があります。例えば、反射率0.02%の黒い散乱表面も検知できます。
主な特徴
技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)
弊社が発明した磁気共振型光アクチュエータは、MEMSミラーサイズを遙かに超えた1/2インチサイズミラーの高速スキャンを実現しています。更に、機械的往復走査角度も物理限界に達しました(世界最大の往復走査角度)。
日本を含め、米国と中国など主要な地域では、特許ポートフォリオを持っています。Dolphin株式会社はLiDARの量産技術を確立しています。
■H60xV25度の大きなスキャン角度
Dolphin D5 Liteは、H60xV25度の大きなスキャン角度を実現しており、簡単に広範囲の3Dデータを取得することができます。
■低消費電力
2.5W超低消費電力であるため、USB3.1電源やモバイルバッテリー電源で充電でき、使用環境を選びません。どこでも手軽に使用することができます。
■低価格
従来の3D-LiDARと比べ、必要とする電子部品数が数百分の一に削減されています。その結果、製品コストが大幅に削減されました。これにより、従来なら数百万円相当となる3D-LiDARが革新的な低価格で提供可能となりました。
LiDARスキャン用アクチュエータ方式の比較
連携企業のイメージ
技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)
ロボットセーフティ Dolphin D5 Liteが持っている単一光子検知能力により、極めて強い周囲光の屋外環境でも、信ぴょう性の高い検出が実現できます。この信ぴょう性は様々なメリットがあります。例えば、冗長性を確保するために、他の種類のセンサーとの組み合わせの必要を低減できます。さらに、組み込み開発のサイクル短縮にも役立ちます。これらの特徴は、屋外で動作するロボットの周辺センシングに威力を発揮します。
プライバシー保護監視 Dolphin D5 Liteは顔などの可視光情報は含まれていません。そのため、プライバシー保護が必要とされる公共施設の監視用途に適合しています。
拡張現実のコンテンツ作製 Dolphin D5 Liteは約25mまで、人物の輪郭などの実用的なイメージンググレードの距離情報の取得が可能です。Dolphin D5 Liteの3次元空間情報の取得はホストPC側の演算リソースを占用せず、すべてDolphin D5 Lite内部で完結されます。このため、ゲームや3次元コンテンツ作製の汎用ソフトウェアプラットフォームに、Dolphin D5 Liteの最終データも容易に導入できます。例えば、拡張現実コンテンツを作製する場合、前景の人物情報と背景の空間情報の抽出がプログラム演算を介さず、クリエイターはマウスでも自由に操作できます。バーチャルコンテンツのマッピング手法や空間シーンの再加工はこれまでにない効率で行うことができます。コンテンツ作製の目的次第ですが、マーカレスモーションキャッチも可能です。
技術・ノウハウの活用の流れ
本技術の活用にご興味があればお気軽にお問合せください。
専門用語の解説
LiDAR:Light Detection and Ranging
単一光子検出技術:光には、粒子と波の2重性があります。光量が極端に少なくなると、光はフォトン (光子)として離散的になり、その数を数えることができます。単一光子の検出とは、フォトンを1個ずつ検出する技術です。
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