トップページ > 企業の技術・ノウハウ > クールウォッチャ― ~輸送物の温度状態・履歴がひと目でわかる温度センサーシール~
資料 | |
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組織名 | 株式会社 堀内電機製作所 |
技術分野 | その他 , ものづくり |
概要 |
食品や試薬・血液・ワクチンなど、温度管理が重要な品物を輸送する際に、品質管理を担保する手段が必要とされています。本製品「クールウォッチャ―(Cool Watcher)」は、東京農工大学・千葉 一裕 教授の研究成果であり、温度センサーシールとして利用できます。常温で保存できますが、一度0~3℃に冷却すると不透明化が進行し、そのあとに9~11℃に昇温すると透明になり、11℃以上になると色が変わり2色に分離します。その後は冷やしても色が元に戻りません。そのため、温度状態と履歴の管理が必要な輸送物に対する温度センサー用途として活用可能です。 |
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詳細 |
【簡略図】
【背景】
食品や試薬・血液・ワクチンなど、温度管理が重要な品物を輸送する際に、品質管理を担保する手段が必要とされています。一般的に温度センサーは高価であることから、輸送物一つ一つに温度センサーを張り付けることはコスト的に難しいことが現状です。そこで、東京農工大学・千葉 一裕 教授の研究成果をもとに、安価で小さく、ひと目で温度変化が分かる手段として温度センサーシール「クールウォッチャ―」を開発しました。
本装置の導入に関心がある企業を歓迎いたします。
【技術内容】
「クールウォッチャ―」の特徴は下記のとおりです。
「1.0~3℃で冷却する(10時間以上)」
・本製品を冷やすことでスイッチが入り温度変化を監視する状態になります。
・冷蔵品に貼って頂くと不透明になり、自動的に温度を監視します。
・配送に用いる場合は、保冷ボックス内への貼付が効果的です。
「2.9~11℃以上になると再び透明になります」
・一度冷却してから9~11℃に温度上昇すると再び透明化します。
「3.11℃以上になると2色に変化します」
・さらに温度が上がり、11℃以上に達しますと色が変わり温度上昇が一目でわかります。(冷やす前に11℃以上になっても2色に変化しません。)
「4.一度変化した色は元に戻りません」
・温度変化を感知し、一度色が変化したものは再び冷やしても元の色には戻りません。
・輸送中などの温度変化の履歴になります。
本商品は、水中油滴型リン脂質エマルションの下記原理に基づいています。まず、エマルションを起動温度以下に冷却することで油滴が結晶化し、リン脂質乳化膜が破壊されます。但し、冷却が続く間は固化しており見かけ上は破壊されません。設定温度以上の昇温により油相が融解し、エマルションは二相に分離して不可逆な変化が視覚的に現れます。
なお、原料は植物油脂、化粧品添加物で構成されており安全です。また、製品自体は冷蔵保存する必要はありません。(常温で6ヶ月保存可能)
下記は常温時の写真です。水と油で造られた、これまでにない温度インジケーターです。
11℃を超えると色が変わります。
色が変わってから、もう一度11℃以下に冷やしても色が元に戻らないので、温度変化の履歴となります。
両面テープが裏側についており、簡単に対象物に張り付けることができます。
大きさは3cmの正方形で、厚みは1.8㎜です。
【技術・ノウハウの強み(新規性、優位性、有用性)】
一度冷却して昇温し色が変わった後は、温度を下げても色が変わりません。
そのため、温度状態の管理ができることが大きな特徴です。
安価なため大量導入にも適しています。
【連携企業のイメージ】
本技術の導入を希望する企業を歓迎します。
物流会社、食品メーカー、試薬メーカーなどの温度管理が必要な品物の輸送を行っている企業で活用いただけます。
【技術・ノウハウの活用シーン(イメージ)】
食品や医療品、バイオ、ヘルスケア、エレクトロニクスなど、温度管理が重要な品物の品質管理用途で適用可能です。
【技術・ノウハウの活用の流れ】
お問合せ後、サンプルを交えてご紹介させていただきます。
お気軽にご相談くださいませ。
【専門用語の解説】
(不可逆)
その状態に変化したら、もうもとの状態に戻らないことを指します。本製品では、一度2色に分離した後は温度を下げても色は戻りません。
(エマルション)
ここでは水に油をマイクロスケールの油滴として分散させたものを指しています。
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